期間工の採用通知は突然に。そして面接以来のエミネム再降臨。

▼シェアシタ貴方ヘ福ガ訪レマスヨウニ▼

DJ

期間工の結果通知

期間従業員の面接が終わって1週間が経った。
合否の結果はまだこない。
――はっきり言って、全然自信がなかった。
面接時のあの手応えのなさ、場にそぐわぬスーツいう格好、そして散々だったであろうテストの結果。

友人たちやネットでの声を聞く限り楽勝だと思っていたが、どうやらおれは甘かったようだ。
ただ同時にホッともしていた。
正直、期間工になることへの、怯えや不安が強くなっていたからだ。
もしかしたら不採用というのは、天にいる本田宗一郎がおれに与えた優しさなのかもしれない。

そんなことを考えながらフルーチェを食っていると、突然ピンポンが鳴った。
「書留でーす」
郵便局員から受け取った封筒に記載された、本田技研工業株式会社の文字。
うああ、とうとうきてしまったのだ。

急く思いを止められず、バレンタインデーに下駄箱にはいっていた手紙かのように、あたふたビリビリと封を切ると、賞状のようなしっかりとした白い紙が入っていた。

そこには仰々しい文字で、世界のHONDAがおれを新たな仲間として認めようという旨が記されていた。

――合格してしまった。

マジか。
おれはしばし呆然とした。
面接に受かってこんなに憂鬱になることは初めてだ。
真っ白い紙が赤紙に見えた。

ん?
あれ?
採用となったのは良いが、なぜか妙な胸騒ぎというか、違和感を覚えてしょうがない。
もう一度、紙をよく見る。
違和感の正体がわかった。
所属《 組立ライン No.2 》

マジか。
おれはしばし呆然として、そして吠えた。

おおう、エフユーシーケー!!!

面接官の顔が脳裏に浮かんだ。
エミネム級のスキルで、あれほど「検査検査検査検査検査」と訴えたのに!
あのタヌキめ、わかってるわかってるみたいな顔でうなづきやがって!
わかってない!
全っ然、わかってないじゃねーか!
思いっきり組立に配属されてるじゃねーか!!
あんのぽんぽこ野郎!!

おれはかつてないほど憤慨しながら、初期のエミネムのごとく呪詛をシャウトし続けた。